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メダロット雑記
 ここではメダに関する様々なこぼれ話でも書いていきます。
○メダロットの新作は?
 私はこの作品を最後に退社を決意していたので、上の方々にもイッキ編は終わりということで納得していただきました。
 イッキ編は三部も続けば十分かなというのもありましたが、私でない誰かに引継がれるということになれば、登場人物を同じにしたところでその内容は別物になってしまうと思ったのです。
 引き継ぐ方にとっても、やはり新たなキャラと新たな舞台で始めるほうがやりやすいだろうと考えました。少なくとも私が引き継ぐ側なら、そうですから。
 ただ、ある予感はありました。この先メダロットシリーズが出続ければ、いつかイッキたちが私の知らないところで復活するのではないかという予感が。
 退社後、ちらちらと気にかけていたメダロットが、5で新主人公になったことはよかったとして、ブレイブでイッキたちが復活したと聞き、いい傾向ではないなと思っていました。
 私は、イッキたちの復活は過去の人気にすがろうとするものであり、メダロットシリーズが終焉に近づいているということだと思っていたのです。メダロットの人気が続いていたならば、イッキたちの出番は必要ないですものね。
 この先メダロットの新作が出ることがあったとしても、製作会社が変わり、それに伴い製作者も丸ごと変わってしまったならば、それはメダロットというタイトルの違うものになるのではないかと思われます(それが面白いかどうかはまた別のお話しですヨ)。
 まんがや小説ならば、同じタイトルでも作者が変わればそれが読者に伝わりますが、ゲームでは(一部を除いて)ほとんど製作者が気にされることはないのがちょっぴりせつないような……。
○ちょっと脱線? ゲーム・小説・TRPGのシナリオ
 コンピューターRPGというジャンルには、多かれ少なかれシナリオがついてくるものですが、そのボリュームは様々です。
 私は絵を描くよりむしろシナリオを書く方が好きでして、メダロットではRPGでシナリオを書けるということで、これ以上もなく尽力いたしました。
 私がメダロットのシナリオを書いていて思ったことは、シナリオはあくまでサブだということでした。
 RPGは小説ではありません。RPGがゲームである限り、そのメインはやはりゲームシステムであり、シナリオはゲームをより盛り上げるための味付けのようなものなのです。
 そんな当たり前のことにはっと気づいた私は、自分の濃ゆいシナリオがゲームシステムの邪魔をしてはいないかと、何度もハラハラした記憶があります(実際、幾分邪魔してるのではないかと)。
 またRPGのシナリオが小説と大きく違う点は、道筋が一本道ではないというところでしょうか。
 小説は、作者が書きたいシーンを書いていくというものですが、ゲームでは主人公キャラを動かしているのはプレイヤーなので、そうはいきません。メインシナリオには関係ない、近所のおばさんやサラリーマンのおじさんといった、一般人の台詞一つ一つに至るまで書いていかなければならないのです。
 しかも私は世界をより奥深くするために、一般人の台詞などにも結構なパターンを持たせたりしていました(イベントデータのボリューム増大の理由はそんなところにもあります)。
 とはいえ、ゲームはプログラムで動いています。また、メダロットはMMOなどのネットゲームと違って一人用のゲームなので、主人公以外のキャラがすべてNPC(ノンプレイヤーキャラクター)です。よって小説よりは文字数が多くなりがちとはいえ、RPGのシナリオもまた、プレイヤーが主人公キャラをどう動かそうとも、あらかじめ書かれた文章以外の言葉は出てこないということになります。
 一方で私はコンピューターRPGの元祖とも言うべきTRPG(テーブルトークRPG)も好きなのですが、TRPGではコンピューターRPGならばコンピューターが担うGM(ゲームマスター)の役を、人間が担うわけです。
 ゲームのシナリオからゲームの進行、登場するすべてのNPCの会話、戦闘の処理等々、TRPGのGMは多くの仕事をこなします。
 GMは人間であるため、TRPGではコンピューターRPGで味わえないシナリオ展開が望めるわけです。
 TRPG好きでシナリオを作ることが好きな私は、GMとしても何度かセッションに参加させてもらっていたのですが、その際にある大きな失敗を犯してしまいました。
 コンピューターRPGのシナリオを作る調子でTRPGのシナリオを作ってしまった私は、本来プレイヤーが担うべき役割までNPCにさせてしまったのです。
 そのためTRPGセッション中、一人で会話する羽目に……。物凄くばつが悪かったことを覚えています。
 小説、コンピューターゲーム、TRPG、その他脚本やまんがの原作etc、ジャンルの数だけシナリオの書き方というものは存在するものなのですね。
○メダロットとポ●モン
「メダロットがポ●モンのパクリである」とは当時よく耳にした言葉でした。
 実際、初代メダロットの位置づけは、「ポ●モンの二番煎じでほどほどの利益が出ればいい」というものだったようです。初代メダにかかった開発費と、三人という開発人数を考えれば、確かにそうかという感じです。
 しかし当時の私たち開発チームメンバーは、そんなことをまったく考えていませんでした。私たちはひたすら自分たち自身が面白いと思えるものを作っていたのです。
 寝食を犠牲にしてまで面白くないものを作るなんて、苦痛でしかありませんからね。寝食を極力犠牲にせず、ほどほどのものをほどほどの期間で作るという選択肢もあったのでしょうけれども、それでは面白いものは作れないと思ったのです。
 後に「ポ●モンの二番煎じのつもりが、まさかこんなに売れるとは」というようなことを耳にして初めて、私は「メダロットは最初から二番煎じのつもりだった」ことに気づいた(思い出した?)ような次第でした。
 当然のことながら続編の話など当初の予定にはなく、初代の開発を終えた後、しばらくの間は別の企画を考案していました。
 そういった経緯もあって、メダロットが「ポ●モンのパクリ」と言われても腹を立てたり気にしたりといったことはありませんでした。元々のコンセプトが「ポ●モンのパクリ」であったことを考えれば、むしろメダロットは私たちのせいでコンセプトからだいぶ外れてしまったと言えたかもしれません。
 そして私に至ってはポ●モンに対抗心を抱くどころか、思い切りピ●チュウにはまっていたのです(今もメアドにその残滓が)。メダロットを開発している最中、私のワークスペースはピ●チュウに占領されているという有様でした。
 今は無き(泣)ボ●ボンさんが、メダ記事に掲載する写真撮影のためにいらっしゃったことがあるのですが、そのときは上司から「そのピ●チュウを隠せー!」などと言われ、慌てて隠していました。
 メダ特集記事の「ここがメダ開発本部だ!」などという写真に、ピ●チュウが写ってたら大変ですものね。
 さらには、スポンサーさんであるイマ●ニアさんが会議や視察のためにいらっしゃった際、隠し切れなかったピ●チュウグッズが見つかり、イマ●ニアさんな方に「この裏切り者ー!」とか言われたこともありました。
 またアニメを放映していたメダ最盛期に、ポ●モンとメダロットを比較して「メダロットの時代はもう終わった」などと書かれていた書籍を目にしましたが、それを読んでも腹が立つどころか「ポ●モンと比較される書籍が出るなんて、メダロットもそれだけ有名になったってことなのかなー」などと思ったものです。
 個人的には、そもそもポ●モンを作ってた任●堂さんには歯牙にも掛けられてないんじゃないかと思っていたのですが。
 メダロットが二バージョンでなければあまりパクリとは思われなかったのかもしれませんが、やっぱりメダロットといえばカブト・クワガタですよねっ。
○マ●オクラブ
「マ●オクラブ」…… それは特殊な能力を持つものだけが入ることを許される、ヒミツ組織。発売前のゲームをプレイし、評価を下す。合格点に最後まで到達できなかったゲームは闇に葬られるのであった。

……なんてことを妄想していたんですが、実際のところどうなんでしょうね? 私の中では未だ謎のままです。
 ちなみに目標として定められていたメダロットの合格点は70点。私が関わった1〜4までのシリーズは、毎回最後まで赤点ぎりぎりだったような気がします。果たして80点台に達したことがあったかどうか……。
 BGMの得点はいつも高くて、メインである戦闘システムは毎度微妙な点数だったように思います。メインシステムはそう大きく変わるものではなかったので、毎回似たような点数になるのは仕方のないことだったのかもしれません。
 えっ、シナリオの得点……? 忘れました。そもそも、「シナリオ」という評価欄があったのかどうかさえ覚えていません。私の脳が、都合の悪いことを忘れ去らせてしまったのでしょうか。
 戦闘システムの評価が厳しかったのは、メインターゲットの年齢層を考えると、無理もない話だったのかもしれません。「充填」「放熱」etc、小学生向けとは思えない難しい専門用語満載でしたしね。
 ところが恐ろしいことに、白玉くんとしてはメダロットの戦闘システムを、もっともーーーっと、詳細かつリアルなものにしたかったようです。
 「こんなもん、誰も解るかー!!」「できないんですか?(できないからそんなこと言うんですね、の意)」といった北玉さんと白玉くんの再三繰り返された遣り取りを思い起こすと、最終的に完成した仕様は、北玉さんと白玉くんのギリギリの妥協点だったのかな、とも思えます。

……と、ここまで書いて気づいたのですが、「マ●オクラブ」を検索してみればよかったんですよね。メダロットの評価を下していたのがどのような機関であったのか、ドキドキです(激しく今更感はありますが)。
「マ●オクラブのお仕事」……おお! こんなサイトがっ。
「デバッグとソフトのモニターを、およそ170名の常勤スタッフが担当」
 たくさんのスタッフさんたちがいらっしゃったのですね。
「マ●オクラブのスタッフは、全員アルバイト」
 社員な方々ではなかったのですね。それにどうやら「マ●オクラブ」と銘打ってはいても、口ヒゲは採用条件になかったようです。
「高卒以上 20才以上 24才まで」
 若人たちの集まりだったのですね。ハタチから四年間しか所属できないとは……!

 170名もの若いアルバイトなスタッフさんたちによって、任●堂クオリティが保たれてきたのですね。知りませんでした。私が思っていたようなヒミツ組織というわけでもなかったようです。
……ちなみに、伏字にカタカナの「リ」を入れると、某有名キャラ名になるわけですよ。
○メダチェーーーーンジ!!
 すでに記憶があやふやになっているのですが、メダ3の企画を考えるにあたって、メダチェンジシステムを発案したのは私だったような気がします。
 メダ2〜4はシナリオに掛かりきりでろくにロボトってない私ではありましたが、初代メダに関してはかなりやり込んでいたため、メダロットの特性や基本的な戦闘システムは理解していたつもりです。
 よって、「純正パーツで変形」というメダチェンジのシステムが、パーツ組み換えを基本としたメダロットのシステムとあまり相性がよくないであろうことは承知の上でした。
 それでもあえて私がメダチェンジを押したのは、「ロボットといえば変形よね〜」というただそれだけの理由でした。
 私は一応グラフィッカーの端くれだったせいか、見た目重視という面が大きかったのかもしれません。
 それにカッコよく変形して活躍するメダロットを、シナリオの重要なシーンで入れたかったのです。
 二段変形のクラフティモードはゲームシステムには組み込まれず、残念ながらシナリオのみの登場とはなってしまいましたが、イッキの声優さんに「メダチェーーーーンジ!!」と喋ってもらえたので私は満足です。
 ちなみに没となった「メインメダルとサブメダル」というシステムを発案したのは白玉くんでした。この案が没となりメダチェンジが採用された理由は、やはりメダロットが変形するという見た目にアピールできる要素が、よりスポンサーさん受けしたからではないでしょうか。
 しかしメダロットのシステムには、白玉案の方が合っていたのかもしれません。何と言っても白玉くんはシステム構築者ですからね。
 とはいえメダロットのおもちゃ(デュアルモデル)を作るにしても、アニメや漫画で展開するにしても、背中に小さなメダルを二つはめ込むというギミックより、変形するギミックの方が見た目に楽しそうな気はします。
○デュアルモデル
 メダロットのデュアルモデルを作ることが決定したとき、タ●ラさんからデザイン案が送られてきたのですが、「こんな風にしたらもっとカッコよくなるんじゃないでしょうか」と書かれたメタビーの画に、私は度肝を抜かれてしまいました。
 なんとメタビーの額には、馬の首と翼がくっついていたのです。それはまるでペガサス星矢の額についてたアレ。さらにメタビーの体には聖衣と書いてクロスと読むアレを髣髴とさせるギミックが……そんな私は聖闘士星矢世代、ということは置いといて。
 つまりもう少し解りやすく申しますと、そのデザイン画は「立派な角を持つカブトムシ……つまり昆虫類の頭に哺乳類である馬の頭、そしてロボットの体に鎧」というものだったのです。
 これを見た私たちは、タ●ラさんに余計なギミックは一切つけないようお願いをしたのでした。
 そういうわけで一時はどうなることかと思ったデュアルモデルでしたが、完成品はさすが老舗玩具メーカーという出来栄えでした。メダチェンジも見事に再現されていて、感動ものでした。やはり変形ロボはロマンですよね。うふふ.ふふ。
 当時、自分が作ったゲームソフトは会社からいただけていたのですが、その他のメダロット関連グッズなどは自腹を切って買い集めるしかありませんでした。買いそびれたメダグッズも結構あります。メダロットOCGに至っては、初回限定版のソフトについていたものくらいしか入手できておりません……。
 デュアルモデルに関しても、発売されているのを店頭で見かけては購入し、暇を見つけてはちまちま組み立てていたのです。
 私は特にプラモデルを作る趣味はなかったので、激務の合を縫って説明書と睨めっこし、組み立てるというのは結構大変でした。
 そんな日々を送るうちに、ふと気づけばティンペットから取り外された手足がゴロゴロと。見事な出来のデュアルモデルですが、さすがに手足はパーツに内臓としうわけにはいかなかったようですね。余った手足の有効活用法があればいいのですが。
○ハヂメテのメダオンリー
 初めて行かせていただきました。メダオンリーイベントに、ですよっ。
 その昔……メダ製作中でかつメダアニメを放映していた頃、メダオンリーイベントが開催されたということは知っていました。
 当時大阪で開催されたそのメダオンリーイベントに、白玉くんは貴重な休日を使って参加し、そこでゲットした様々なメダ同人誌やグッズなどを私に見せてくれました。
 私も行きたかったのですが、ゲーム製作中のため激務で休日出勤が続いていた中、その日は家に帰ってゆっくり眠れる非常に貴重な日曜日だったのです。そのため体力気力共に自信のなかった私は行くのを諦めたのでした。
 その後は週1の休日さえ取ることが難しくなり、結局メダオンリーイベントに参加することがないまま、アニメもイッキ三部作も終了したのでした。
 流行り廃りの激しい世界のこと、私はアニメの終了と共にメダオンリーイベントは消え去ったものだと思い込んでいました。
 そんな私に家人が、メダオンリーイベントが現在でも開催されていることを教えてくれたのです。
 3月に名古屋で開催されたイベントには用事が重なり行けなかったのですが、9月に東京で開催されたオンリーイベントに、初めて参加させていただくことがかなったのです。
 イベント会場を見渡して私が最初に抱いた感想は、やはりと言うべきか、圧倒的に男性比率が高いなということでした。
 思えば、私がゲーム会社に入社した当初も、先に在籍していた女性社員はたった二名で、他すべて男性社員で占められているという状態でした。さらにその後お二人とも退社され、女性社員は私一人のみという状況が何年か続きました。
 やはりゲームの世界はユーザーもクリエイターも、基本的に男性の世界なのでしょうね。
 私自身、趣味の合うリアル女友達は皆無と言っても過言ではありません。
「ゲーム作りが好き」どころか、そもそも「ゲーム好き」という女友達にめぐり合うことがまずないのです。
 少数派の人間を「変わり者」と言うならば、ゲーム好きどころかゲームを作ることが好きで、それを生業にまでしていた私は間違いなく変わり者と言えるのでしょう。
 そんな私は、女でありながらなぜゲームが女性受けしにくいのか、未だよく解っていません。なぜ自分自身がこれほどまでにゲーム製作に情熱を傾けられるのかすら、謎です。
……と、脱線しましたが、イベント会場がほとんど男性で埋め尽くされていたことで、改めてメダロットは男の子向けのゲームだったのだと実感しました。毎日会社の机に齧りつくようにしてゲームを作っていた頃は、ユーザーの顔は見えませんでしたから、そういったことを実感する機会はほぼありませんでした。電車内で、小学生らしき男の子がメダロットをしていたのを見かけたことがあったくらいです。
 さらに、イベント会場に集まっていた方々の年齢層は明らかに私より下で、年齢といい性別といい、私は思い切り浮いていたのかもしれません。なんだか気恥ずかしかったです。
 とはいえせっかくの機会です。私は販売されていた同人誌やグッズなどを、購入させていただきました。販売されていたものすべてというわけにはいきませんでしたが、メダロットへの熱き思いが込められた品々を手にすることができ、とても嬉しかったです。
 あまり若くもない私が立ち続けることに疲れ、さり気に座った席の隣でメダロットのカードロボトルを始められた方たちがいらっしゃったので、対戦の模様を観察させていただきました。OCGはルールすら把握していませんでしたので、ただただ目を皿のようにして凝視するのみでした。
 ビンゴ大会では、目も眩まんばかりの豪華メダロット景品が多数用意されていたのですが、筆記用具を持参していなかった私は参加を見送らせていただきました。……それに製作サイドの私が、ファンの方々を差し置いてメダロットグッズをいただいて帰るというのも、どうかという気がしましたしね。
 メダロットのお絵かきバトルもあったのですが、こちらも筆記用具がなかったので、参加はできませんでした(あ、いや、参加といってももちろん採点側で、ですがっ)。筆記用具は必須アイテムだったんですね……。
 そうこうするうちにお茶会が始まり、私は端のほうの席につかせていただきました。
 たった一人で来ていたので友人がいるわけでもなく、お茶会だというのに無言のまま固まっていたという状態でした。
 お茶会の間にメダロット弐CORE大会の決勝戦も行われたのですが、気になりつつも席から立ち上がって見に行くということはせず、実況のみで楽しんでおりました。
 こうしてずっと沈黙を守っていた私でしたが、弐CORE大会が終わり、私の前に座っていた方が優勝商品のD●ライトを持ち帰られたのを見て、私は思わず「優勝したんですか!?」と声を上げてしまいました。
 聞けばその方、前大会でも優勝したというお話しではありませんか。
 メダルの熟練度はすべてマックスで、それはそれはもう限りない時間を掛けて育て上げたとのことでした。そんなハイレベルな戦いがすぐそこで行われていたのに、なぜ席を立って見に行かなかったのかと思ったところで後悔先に立たずでした。
 ともかく、そこまでメダロットをやり込んでくださっている方が目の前にいらっしゃるのです。こんなチャンスはもう二度とないかもしれません。
 私は内心ドキドキしながら、いくつか質問させていただくことにしました。
「メダロットの魅力は何ですか?」との質問には、「パーツ組み換えやメダルの育成の仕方で、思い通りのメダロットを作って戦えることにある」と答えてくださいました。メダルを熟練度マックスまで育て上げられるような方です。やはり、メダロットならではのシステムに魅力を感じてくださっているのでしょうね。
 続いて私は、「メダチェンジについて、どう思われますか?」と質問してみました。すると、「メダチェンジは1ターン消費するので、使っていない」とのことでした。その方は、純正メダロットでロボトることがない模様です。やはり強さを追求すると、そういう結論になるのかもしれませんね。
 きっとメダロッターの数だけ戦い方があるんだろうな、なんてことを思いつつ、こういったことをメダファンの方から直接お聞きできたことに、私は喜びを感じておりました。
 こうしていくつか質問していると、今度は私が参加理由を尋ねられたので、「メダロット1〜4のシナリオを書いていたので」と正直に答えた瞬間、ざ・わーるどが発動しました。ただでさえ浮いていたであろう私は、これによって気恥ずかしさが倍増したのでした。
 ちなみに最初にプレイした時期を聞くと、小5とのことでした。それはまさに当時のメインターゲットだったのですが、 改めて自分の耳で聞くと衝撃的でした。
 私がメダを作っていた頃に、小学生だったということですものね。そんな方々が大人になった、またはなりつつある現在でもメダロットを愛し続けていてくださっているなんて、なんだか夢のようです。
 それにしても月日が経つのって、早いですねぇ。
 単純に考えると、当時メインターゲットだった方々とは十歳以上の年齢差……? うっはあ。やっぱり「会場にヘンなオバサンが紛れてる」とか思われていたのかもorz
 年齢的に言うとメイン開発陣は今やみんな中年なんです。なんですううぅぁ(涙目)。

……何はともあれ、イベントに参加できて本当に嬉しかったですし、楽しかったです。懐かしいお方にも久しぶりにお会いできましたしね(覚えていたのは私だけかもですが)。
 私は関西在住なので、この先イベントが大阪で開催されることがあり、かつタイミングが合えばまた参加させていただきたい……という思いはあります。とはいえやはり十歳以上も若い方々の輪の中へ入っていくというのは、かなり気恥ずかしいものはありますね。
 正体を明かせばざ・わーるどが発動するみたいですし、嬉しげに正体を触れ回るのは悶死ものです。
 いっそ自分に隠蔽を重ねがけして参加したい気分です。でもきっと策敵されて呼び止められ、「参加費用払ってください」……って隠蔽はそのためじゃなくて。ううぅ。